新クルマの教室：８代目日産スカイラインR32型（3）

座談出席者

自動車設計者
　国内自動車メーカーA社OB
　元車両開発責任者

シャシ設計者
　国内自動車メーカーB社OB
　元車両開発部署所属

エンジン設計者
　国内自動車メーカーC社勤務
　エンジン設計部署所属

R32の販売実績

ー「GT-Rを擁護している」と言われてしまいましたが、私は評価者としてはもちろん、個人としてもとくにスカイライン・ファンだったわけではないです。C10以降のスカイラインはケンメリ、ジャパン、7th、そしてR32のあともR33／34、V35／36／37と過去現在のスカイラインには一応すべて乗りましたが、絶賛したことがあるのはR32だけです。GT-Rにも過去現在すべて乗りましたが、絶賛したことがあるのはR32とR35だけです。

自動車設計者　もちろん福野さんが何に乗ってどう褒めて擁護しようが福野さんの自由ですよ。

ー　GT-Rは「世界一」だと思いましたが、クルマ商売としてR32スカイラインはどうだったのか。途中でバブルが弾けたこともあって、93年9月のフルチェンジまでの52ヶ月間の販売成績はやっとR31を上回る程度の31万1392台。月販平均は6000台で、当初掲げていた目標の月販8000台には25%もおよばず、ローレルC32との合計台数でも、バブル崩壊直前の1990年に年間生産台数30万台を記録したマークll３兄弟には遠くおよびませんでした。