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エンジンテクノロジー超基礎講座118|なぜ止める?フォルクスワーゲンの気筒休止[ACT]の仕組みと効能

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エンジンテクノロジー超基礎講座118|なぜ止める?フォルクスワーゲンの気筒休止[ACT]の仕組みと効能

1.4 TSI(EA211)の高機能版に載せられているフォルクスワーゲンの気筒休止システム:ACT。どのように運転と休止を使い分け、作動させているのか。
TEXT:世良耕太(SERA Kota)

アクティブ・シリンダー・マネージメント(ACT)は燃費向上技術のひとつで、103kW仕様の1.4TSIと組み合わせられる。2011年のフランクフルトショー(IAA)などで技術の紹介はあったが、エンジンに実装されるのはEA211が初めて。内燃機関のみのバリエーション中トップエンドの仕様となる。

2番、3番気筒のカムシャフトにはそれぞれ、Y字形の溝が刻んである。電磁アクチュエーターが作動するとオン/オフスイッチの役割を果たすピンが出てきて溝にはまり、回転にともなってカムをスライドさせ、ゼロリフト状態にする。アクチュエーターなど、ACTを機能させるのに必要なコンポーネントの重量は3kg。
赤が作動気筒/緑が休止気筒。上のイラストと逆なので注意。
著者
世良 耕太
テクニカルライター

1967年東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。編集者・ライターとして自動車、技術、F1をはじめとするモータースポーツの取材に携わる。10年間勤務したあと独立。モータースポーツや自動車のテクノロジーの取材で欧州その他世界を駆け回る。

部品サプライヤー・自動車メーカーのエンジニアへの数多くの取材を通して得たテクノロジーへの理解度の高さがセリングポイント。雑誌、web媒体への寄稿だけでなく、「トヨタ ル・マン24時間レース制覇までの4551日」(著)「自動車エンジンの技術」(共著)「エイドリアン・ニューウェイHOW TO BUILD A CAR」(監修)などもある。

興味の対象は、クルマだけでなく、F1、建築、ウィスキーなど多岐にわたる。日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021選考委員。

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