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エンジンテクノロジー超基礎講座121|過給エンジンの四半世紀を振り返ってわかること——最大トルク発生の「始点」は低回転へ

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エンジンテクノロジー超基礎講座121|過給エンジンの四半世紀を振り返ってわかること——最大トルク発生の「始点」は低回転へ

かつてのターボ車は過給圧がいきなり高まったため「ドッカンターボ」などと言われた。しかし、現在の過給ダウンサイジングエンジンにそのような性格はあまり見当たらなくなった。
TEXT:牧野茂雄(MAKINO Shigeo)

過給エンジンの単位排気量あたり最大トルク値@1988年:高回転寄りのモアパワー志向

80年代半ば以降、国内には多くの過給エンジン車が登場した。そのほとんどが日本車だった。一時期は「ターボかDOHCか」でクルマ好きの間に論争が起きたが、DOHCターボの登場で議論が終わるという微笑ましい出来事もあった。当時の過給エンジンは、あきらかに「モアパワー」志向だった。ベースエンジンの排気量にもよるが、2500~4000rpmが最大トルク発生回転数であり、高回転まで回すエンジンだった。「上まで回らないとスポーティじゃない」と言われた時代である。

著者
牧野 茂雄
テクニカルライター

1958年東京生まれ。新聞記者、雑誌編集長を経てフリーに。技術解説から企業経営、行政まで幅広く自動車産業界を取材してきた。中国やシンガポールなどの海外媒体にも寄稿。オーディオ誌「ステレオ時代」主筆としてオーディオ・音楽関係の執筆にも携わる。

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