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サンデン:熱を知り尽くした知見を自動車に生かす【ジャパンモビリティショー2023】

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サンデン:熱を知り尽くした知見を自動車に生かす【ジャパンモビリティショー2023】

サンデンは自動車や建設機械などの空調機器を製造しているメーカー。ジャパンモビリティショー(旧東京モーターショー)への出展は10年振りとなる。[西3ホール4階(小間番号 W4101)]

TEXT&PHOTO:松沼 猛(Takeru MATSUNUMA)

近年は地球規模での環境意識の高まりや各国の環境規制が厳しくなっている。また自動車業界はEVなど電動化へのシフトがますます加速している。その一方でEVはエンジンのような排熱ができないため、冷暖房時には駆動用バッテリーの電力消費量が増加し、航続距離の低下につながることが課題となっている。また、高速充電対応に伴うバッテリーの高電圧化とその温調が鍵となっているという。

サンデンは車両空調から統合熱マネジメントシステムへの進化のため、車両空調と機器の冷却・温調システムを統合した価値創造に取り組んでいる。

サンデンのブースでは統合熱マネジメントシステムのITMS(Integrated Thermal Management System)から温水や冷水を供給するイメージの展示を行った。

ITMSから飲料を冷やす5℃の冷水と足湯に使える40℃の温水を取り出したことをイメージした展示
ITMS INDIRECT SYSTEM CONTROL STRATEGYの暖房モードは、温水により温められたヒーターコア(熱交換器)を使って車内を暖房。効率的な暖房運転をするため、マルチ パーパス ラジエータが外気から吸熱している。
ITMS DIRECT SYSTEM CONTROL STRATEGYの暖房モードはキャビンコンデンサを使ってキャビン内を加熱。室外熱交換器は蒸発器として動作。また効率的に周囲の空気から吸熱して、効率的な暖房運転を行う。

また、2025年に発売を目指しているスポットクーラーも出展。12Vで動作し、床面積はA4サイズ、重量6kgのコンパクトサイズで、外気温35℃時に吹き出し温度23℃という性能を誇っている。超小型モビリティやアウトドアでの活躍が期待される。

スポットクーラーは床面積A4サイズ、重量6kgとコンパクト
スポットクーラーを超小型モビリティに搭載した例

そのほかヒートポンプ運転を含めたサーマルマネジメントへの適合を図った電動コンプレッサやエレクトリック クーラント ヒーターなどが展示されている。

ジャパンモビリティショー2023:テクノロジーレポート

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