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住友ゴム工業:あらゆる路面にシンクロするタイヤ技術【ジャパンモビリティショー2023】

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住友ゴム工業:あらゆる路面にシンクロするタイヤ技術【ジャパンモビリティショー2023】
2024年秋に発売予定と発表された次世代オールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1」と住友ゴム株式会社山本悟代表取締役社長

ダンロップタイヤをラインナップしている住友ゴム工業は木濃い変動やサステナビリティなどの様々な社会課題やEV化、自動運転などモビリティ社会の変革を踏まえて安全で環境に優しいサステナブルなタイヤ開発を推進している。
ジャパンモビリティショーではあるゆる道にシンクロするゴム「アクティブトレッド」を発表した。
[東1・2・3ホール 小間番号E2202]

TEXT&PHOTO:松沼 猛(Takeru MATSUNUMA)

住友ゴム工業はこれからのタイヤに求められる価値を「様々な天候に対応して安全・快適に運転できるタイヤ」とした。そこで「水で滑る」「氷で滑る」という従来のタイヤの常識に挑み、あらゆる路面にシンクロするゴム「アクティブトレッド」を新開発した。

あらゆる路面にシンクロする「アクティブトレッド」技術。現在特許出願中

「アクティブトレッド」は水に触れると性質がスイッチして軟らかくなり、また温度に対応して低温になると軟らかくなるのが最大の特徴。ウェット路面やアイス路面でゴムが軟らかくなることで路面にしっかり密着。突然の天候変化でも安心してドライブすることができるという。

「アクティブトレッド」は充電時間中にタイヤ温度が下がってしまうEV や、路面環境の変化にリニアに対応することが求められる自動運転、様々な人が利用して、入庫・出庫を繰り返すカーシェアなどの場で、その威力が期待されているとのことだ。

「アクティブトレッド」TYPE WETの材料。水と反応してゴムを軟らかくして水を引き込み、ひずみでエネルギーロスを高めている。
「アクティブトレッド」TYPE WETが水で軟らかくなるためのスイッチとなるイオン性のフィラー改質剤。水に触れることで他のフィラー周りの材料から切り離し改質されたフィラーはゴム内部の水路となる。
「アクティブトレッド」TYPE WETが水で軟らかくなるためのベース材料。水に触れると他の材料から離れ、プリマーの運動性を上げて、ゴムに軟らかさと粘性を付与する。
「アクティブトレッド」TYPE ICEの材料、氷上・低温で軟らかさを生む材料と低温で固くなりにくい材料を配合。
「アクティブトレッド」TYPE ICEを低温で軟らかくするためのポリマーと水の混合物。体積を変えずに温度に対して相変化を繰り返すことで、高温では樹脂のように硬く・強く、低温ではゼリーのように軟らかくさせる。

さらに、住友ゴム工業は「アクティブトレッド」を初搭載した次世代オールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1」を2024年秋に発売する予定だ。

2024年秋に発売を予定している次世代オールシーズンタイヤ「ALL SEASON MAXX AS1」

そのほか住友ゴム工業ブースではセンシングコア技術やサステナブルコンセプトタイヤを紹介していた。

ジャパンモビリティショー2023:テクノロジーレポート

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