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エンジンテクノロジー超基礎講座051|「エンジンのコスワース」を形作った歴代エンジン

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YB。当初自然吸気として開発されたYAA(2.0ℓ直4)をターボ化したのがYB系のひとつであるYBB(1984年)。フォード・シエラに積まれた。コスワース初のロードカーエンジンで 「このクルマのおかげで、うちの母もコスワースが何をしている会社なのか理解してくれた」とウッド氏。
YC。「コスワースが国際的な会社になったのは、フォード・シエラに積んだエンジンのおかげ」とウッド氏は語る。フォード・フォーカスWRC向けに1999年末から開発が始まったのが、2.0ℓ直4ターボのYC。Zetec-Mとも呼ばれたが、その発展形が2002年のDuratec-Rとなる。
TJ。90度3.0ℓV8。ジャガー・レーシングR4が搭載。「F1の異常性を象徴するエンジンだ。なにしろ、燃料レールだけで5000ポンドもした」。当時のインジェクターは単純なコーン形状でしか噴射できなかったので、吸気ポートごとにインジェクターをあてがった。
VJ。コスワースが設計した第2世代の3.0ℓV10(1998年)。 バンク角は72度、重量は120kgだった。社内呼称は「VJ」だが、一般には「フォード・ゼテックR」として知られる。TJでバレル式スロットルに切り換えるが、VJはバタフライ式スロットルを備える。
KF。DTM/ITCに参戦したオペル・カリブラのために専用設計された2.5ℓV6エンジン(約500bhpを発生)。バンク角は60度。投入初年度の1996年に圧倒的な強さでチャンピオンを獲得するが、この年限りでオペルが撤退したため、1シーズンだけしか使われなかった。
GK。アプリリアと共同開発した1ℓ直列3気筒4ストロークエンジンで、2002年に投入。シリンダーヘッドのアーキテクチャーや、モトGP初となるニューマチックバルブの技術は、F1エンジンで用いた技術を転用したもの。「3気筒のF1エンジンと言っていい」とウッド氏。
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著者
世良 耕太
テクニカルライター

1967年東京生まれ。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。編集者・ライターとして自動車、技術、F1をはじめとするモータースポーツの取材に携わる。10年間勤務したあと独立。モータースポーツや自動車のテクノロジーの取材で欧州その他世界を駆け回る。

部品サプライヤー・自動車メーカーのエンジニアへの数多くの取材を通して得たテクノロジーへの理解度の高さがセリングポイント。雑誌、web媒体への寄稿だけでなく、「トヨタ ル・マン24時間レース制覇までの4551日」(著)「自動車エンジンの技術」(共著)「エイドリアン・ニューウェイHOW TO BUILD A CAR」(監修)などもある。

興味の対象は、クルマだけでなく、F1、建築、ウィスキーなど多岐にわたる。日本カー・オブ・ザ・イヤー2020-2021選考委員。

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